実験思考
新しいビジネスを起こすためには、どのような思考をすれば良いのか?
今回は、CASHというアプリをリリースして話題になった光本勇介さんの書籍「実験思考」を読みました。
光本さんの初の書籍は非常に尖っていて、金額は390円、Kindleだと0円というから驚きです。
世の中、すべては実験。
本書で一環として述べられているのはこの点。
「すべて実験」
当たり前のことではなく、
狂ったことをしよう。誰かの真似をするな。あたりまえを疑え。
ということを力強く述べられています。
世の中は不便なことだらけ。
それでは、一体、光本さんはどのようにして新しいことを発見されているのか?
次のような手順だと言います。
①普通の生活をしていると、世の中は不便なことだらけだと気づきます。
「これ、こうなったらもっと便利なのに」「こうしたほうがいいのに」
「なんでこんなふうになっているんだろう」など、1日過ごすだけで思うことがたくさんあるのだと言います。
②そのたびに「ぼくだったらこうする」とメモに書いていくのです。
③寝る前には1日を振り返ってみて、「ああそういえば、あそこ不便だったな」といったことを思い出すようにしています。
大事なのは、大きな視点で考えること。
普通の人の生活を、もう一人の自分が眺めている感覚だと言います。
そして、違和感をスルーしないことも大切。
誰しもが思うけれどスルーしがちなところで立ち止まってみる。
すると大きなビジネスチャンスが転がっていることがあるのだと言います。
これから世の中はどう変わるか?
光本さんは次のように世の中が変わると予想されています。
・「今後はお金がすべてではなくなる」つまり「モノ」にも価値が認められるようになる。
・セキュリティサービスがマス化される。
・オーダーメイド業界が伸びる
市場は広がっているが、現実はまだまだ「モノを買いたい」というときに、既製品の市場がほとんど。
アマゾンでも楽天でも、どこを見ても、まだ多くは既製品。
いまの世の中、一人一人さまざまな趣味嗜好や価値観を持っています。
そんな中で、その人にあったモノを変えることが普通になるべき。
その人の欲しいモノをそのまま用意して提供してあげる世界。
・「思考停止」の時代になっていく
どれだけ思考停止させたまま、サービスを提供できるかというのはすごく意識している。
・エンタメが強くなる
これまでの可処分時間の奪い合いから、可処分精神の奪い合いになる。心の奪い合いにかわっていくから、
エンタメを提供する人が強くなる。
まず、大きな時代の流れを「鳥の目」で見ます。すると、「人は思考しなくなり、所有しなくなる」など、未来のかたちがおぼろげながら見えてくる。そして、「虫の目」で普通の人が日常的にどんなモノを欲しているのか感じるのです。すると、日常的に使われる新しいサービスの形が見えてきます。
時代の流れを読み、次の一手を逆張りで打っていく。
そんな姿勢で次々に新しいチャレンジをされていく光本さんは本当にすごいですね。