個人が企業を強くする
個人と企業の関係が変わってきていると言われています。
今は、企業にとっての一番の資産は「人」。
今回は、大前研一さんの書籍「個人が企業を強くする」を読みました。
ボーダレス社会の到来
26年ぶりの日本の株高はあくまで官製相場。
本来の実力かと言われるとそうではないのだそうです。
今は、インターネット網により国境というものがなくなりつつある時代。
いわゆる「ボーダレス社会」が到来しているのだという。
ボーダレス経済の中で企業が富を創出して、生き残っていくための要諦は「世界最適化」。
これらは、
①世界で最も良質で安価な原料を調達
②世界で最もスキルがありコストが安いところで生産
③世界で最も高く売れるマーケットで販売
この3点を極めた企業が勝ち残っていくのだそうです。
エクセレントパーソンの条件
そんななか、企業が最も力を入れていなかければならないのは「人」。
今は、「個人」が莫大な富と雇用を生む時代。
「語学力」「統率力」「構想力」を兼ね備えた人材をどれだけ自社で抱え込めるかということ。
そして、人材育成のキーワードは「見える化」であるという。
例えば、リクルートは38歳定年制で、その時点で1000万円もらって独立するか、会社に残るなら自分で食い扶持を見つけてこいというシステム。
サイバーエージェントは新卒社長という制度。新卒で入社した社員の中から将来有望だと判断した人材を、非常に速く(最短は採用内定時点で)子会社の社長=イントラプレナー(社内起業家)に抜擢しているのだそうです。
この制度によって、サイバーエージェントは次々と新しい事業を生み出すことができている。
実はこのようなシステムはすでに世界標準なのだそうです。
鍵を握る「プログラミング能力」
そして、必要なスキルは「プログラミング能力」だと述べられています。
プログラミングができる能力とコンピューターを使える能力は全く違うのだそうです。
結局、プログラミングができる人は新しいものを自分で生み出すことができるが、コンピューターを使えるだけでプログラミングができない人は、誰かが作ったプラットフォームに乗っかるしかないということ。
これからのサイバー社会においては「プログラミングができるかどうかが人生の分かれ道」といっても過言ではないのだそうです。
40歳以降の20年以上も漫然と同じことをやっていたら、自分にも会社にもプラスにはならないからだ。まず取り組むべきは自分の時間を有効活用するための仕事のダイエットだ。死ぬときに「いい人生だった」と言えるようにするためには、自分なりの「働き方改革」を40過ぎたら積極果敢に実行していかなければならない。
いかがでしょうか。
意識を変え、もっと私たちはチャレンジしていくべきなのかもしれません。
そのことがわかる良書です。