SQM思考
次から次へと勝てるビジネスを生み出すにはどうしたらよいのでしょうか?
今回は、ソフトバンクの孫社長の右腕としてご活躍された三木雄信さんの書籍「SQM思考」を読みました。
勝てるビジネスモデルを生み出すには共通要素がありそうです。
本書の「SQM」とは「Social Quality Manegement」の頭文字をとった言葉なのだそうです。
ムリ・ムラ・ムダを探す
これからの時代は、社会の「ムリ・ムダ・ムラ」を探すことがとても重要になってくるのだと述べられています。
それでは、ムリ、ムダ、ムラとは一体何なのか?
それは、本書では以下のように説明しています。
ムリ 能力以上の負荷がかかって効率が落ちている状態
ムダ 目的に対して余分なものが生じている状態
ムラ ムリとムダが混在し、品質にバラツキが生じている状態
そして、大切なのは「自社内のニーズ」ではなく、「社会全体のニーズ」に着目すること。
そして、消費者のニーズは「所有価値」から「体験価値」へと時代とともに変わってきています。
すなわち、「ものを所有」するのではなく、リアルタイムで必要な「体験を得る」こと。
SQMを具体化する3つのビジネスモデル
それでは、SQMを具体化するためにはどのようなビジネスを組み立てればよいのか。
本書によると、それは3つのポイントがあるのだそうです。
①プラットフォーム
②サブスクリプション
③パーソナライズ(高付加価値化)
プラットフォームが持つべき機能とは何か?
主に3つあるのだと言います。
①売買仲介機能
②ユーザーの投票による品質保証機能
③決済機能
勝てるサブスクリプションの条件には3つあるそうです。
①製品を個別に販売するのではなく、ユーザー視点の包括的パッケージを提供
②月額ベースの継続課金に、様々なオプションプランを用意する
③IDと決済の情報を持っている
パーソナライズとは、「一人ひとりのニーズに応じて高付加価値化したサービス」
ライザップはその一例であり、これからは「サービスが人に合わせる」時代だと言います。
日本国内だけを見ても、社会はまだ恐ろしいほどの「ムリ・ムダ・ムラ」に溢れています。
「どうしてこんな手間がかかるの?」
「もっと早く手に入ればいいのに」
「まだ使えるのに捨てるなんてもったいないな」
「会社」から「社会」へ視点を変えただけで、今まで見えていなかったものが皆さんの目に飛び込んでくるはずです。
これらのキーワードをもとにビジネスを組み立てていけば、成功の確率はグッと高まるのではないでしょうか。
最新のビジネスモデルを体系的に学ぶのにピッタリな一冊です。