知財マネタイズ経営入門
知的財産。
いわゆる特許、実用新案、意匠、商標といった目に見えない権利のことを言います。
今回は、正林 真之さんの書籍「知財マネタイズ経営入門」を読みました。
単に権利として保護するのではなく、いかに活用してマネタイズしていくのかに重きを置いた本書。
知財マネタイズとは?
知的財産を活用してお金を稼ぐ方法。
知財マネタイズは、常に将来を見据えて選択することが不可欠であると述べられています。
つまり、
「買値より将来の売価を考える」
これが基本なのだと言います。
どんな知財を取り扱うべきか?
大前提は「価値が毀損しないもの」を選ぶこと。
完全に価値が毀損しないものというのは、少なさそうですが、価値が毀損しにくいものを選ぶと言うのは1つのポイントになりそうです。
そして、「勝てる分野」の見極めも、知財マネタイズでは重要だと言います。
市場性、将来性については、色々な情報ソースがあるのでよく調べてみるといいでしょう。
私自身がよくつかっていたのは、「NRI未来年表」という野村総合研究所が出されているドキュメントです。
無料で閲覧できるのが、本当にすごいです。
知財について学ぶ。
知財について学ぶことは、子どもが勉強して学力を身に付けることと同様、未来への投資に他ならないと述べられています。
今は、ビジネスの仕方そのものが特許となる時代。
ビジネスモデル特許の具体例としては、
トヨタ自動車の「かんばん方式」
Amazonの「ワンクリック特許」
三井住友銀行の「パーフェクト特許」
ビジネスモデル特許は、一般にハードの部分がほとんどなく、設備投資もかからないものにもかかわらず、
特許使用料等を含めた利益が大きいというメリットがあるのだと言います。
マネタイズの観点に立てば、費用対効果のよい特許はビジネスモデル特許であることは間違いないのだそうです。