人脈なんてクソだ。
人脈という言葉。
ビジネスでも頻繁に出てきます。
「あの人は、人脈が広い。」
「(人脈が欲しいから、)名刺交換だけでもお願いします!」
でも、人脈って本当に必要なものなのでしょうか??
三浦崇宏さんの書籍「人脈なんてクソだ。」を読みました。
本書の帯には「変化するものだけが生き残る。」との言葉。
タイトルと、どうゆう関係があるのか一見わかりませんでしたが読んでみました。
「数字の経営」ではなく「言葉の経営」を。
昭和は規模と国家の時代、平成は機能と企業の時代、令和は思想と個人の時代と考えているのだそうです。
なるほど、確かにシックリくる感じがします。
特に、今は企業の価値基準が大きく変わってきているのだと述べられています。
企業の価値基準の変化
1.売上規模から社会的影響力へ
2.社員数から関係人口へ
関係人口、つまり、あらゆる外部に可能性を広げて、自分の会社に関係する人を増やしていくこと
3.問題解決力から課題設定力へ
今は、だいたい答えは出ている時代であり、おおよそのことが解決されてしまっている。
だからこそ、要は「もっと良くできるよね」という視点や意見を持つこと。
大きな「問い」を立てれば、そこに市場が生まれるということ。
そんな時代だと言います。
4.競合優位性から変化の可能性へ
その商品・サービスにはどんな意味があるのか、広がるモノ・姿勢を考えること。
単純な競合優位性ではなくて、あくまでマーケットインの視点で考えることが大切だと言います。
心を奪うサービスを作る。
今の世の中、安価で良質なサービスやモノは既に飽和しており、めちゃめちゃ好きなものでないと売れない。
そんな時代だと言います。
心を奪う、語れる要素をつくること。
例えば、Allbirdsという天然素材のスニーカーがシリコンバレーで大ヒットしているそうです。
これは、天然素材で環境に優しく、生産時に必要なエネルギーは普通の靴の60%だといいます。
箱型パッケージも使用資源を極力抑えたエコ仕様。
実際に購入すると、外の段ボールがそのまま製品ボックスになっています。
ターゲットは、環境にいいものが好きな人、環境にいいということを語りたいセレブや起業家なのだと言います。
情報発信力のあるコミュニティの人に買われることが想定され広がったのだと言います。
この本では散々、「時代の変化に応じて、自分も変化すること」の必要性を説いてきたが、「変化」とはまさにこういうことだ。過去に奮闘した自分を認め、肯定しながら未来に向けて、自分に新しい気づきや視点を足していく。ちょっとずつ大きな自分になっていく。やっぱり人生は最高のコンテンツだ。
人脈に関する話も書かれていましたが、私はむしろそれ以外の部分に刺さる内容があったと感じました。
人脈という持てはやされて手垢がついた過去の産物を大事にするのではなく、捨て去った上で、新しい世界を切り拓く。
そうゆうことなのでしょう。
小さなことに悩んでいるビジネスパーソンに読んでいただきたい、まさにパンチラインが効いた一冊。