共鳴する未来
宮田裕章さんの書籍「共鳴する未来」を読みました。
帯には、『私たちの「生きる」を再発明する』との言葉。
本書を読んで、以下の点がポイントだと感じました。
・社会を駆動する資源が、石油からデータへと転換。
・DXのとは何か?
デジタル技術とデータの活用が進むことによって、社会・産業・生活のあり方が根本から革命的に変わること。
また、その革新に向けて産業・組織・個人が大転換を図ること。
・多元的な価値を人々が共創する時代。
経済合理性という巨大なシステムの歯車として人々が生きるような社会から、多元的な価値を人々が競争する社会へとシフトするためにはどうすればよいのか?
症状を自覚し、その後に本人が医療機関にアクセスするようなケースでは、時に手遅れになってしまう。
そこで、データを活用することで、より早期に徴候を発見し、適切な治療に導くというような取り組みが有用になります。
プライバシー情報を使うから危険だと思考停止するのではなく、「どのような条件が整えば活用可能なのか?」と、外枠を設けて活用条件を考える。
例えば、公的な目的に限定して、限られた範囲の情報を、限られた担当者が活用し、情報の活用履歴を検証可能にする。
GAFAのような企業主導モデルは、市場価値の創出については優位性がある。
しかし、公共的な側面とバランスを取ることは容易でない。
アルコール依存症の方にアルコールを勧めるのは、倫理的に問題がある。
EUは個人の尊重、GAFAは市場価値の創出、中国は全体主義的な監視社会につながりうる社会における価値の実現。
・データの継続的な利活用にとって、信頼こそが命綱
2019年のDDTRは信頼を伴う自由なデータ流通を提唱。
データを一企業や国家が独占するのではなく、みなで共有し、共に価値を創り出す。
個人、市場、社会、未来の価値 この四方よしが重要。
データを共有財として捉えることが一番のポイント。