エフォートレス思考
グレッグ・マキューンさんの書籍「エフォートレス思考」を読みました。
副題は「努力を最小化して成果を最大化する」。
果たしてそんなことが可能なのか??
長い人生において、最小化の努力で最大の成果が出せるのであればそれにこしたことはないですね。
エフォートレスとは、直訳すると「努力を要しない」ですが、そんな都合のいい話があるわけがないでしょうと思ってしまいました。
しかし、本書は今年読んだ書籍で既にNo.1と言っても過言ではない良書でした。
・・・まだ2月なんですけれどもね。
特に参考になった内容を元に書評したいと思います。
ビッグロックの法則。
ビッグロックの法則、ご存じでしょうか?
これは、空瓶にさまざまな大きさの石を詰めようとするとき、小さな石から入れていくと、大きな石を入れるスペースがなくなってしまうという法則。
要は、大きな石を最初に入れる重要性がわかる話です。
人生において、
大きな石は、健康や家族などの最優先事項。
小さな石は、仕事やキャリアといった、優先順位がいくらか低いもの。
砂利はスマホいじりやSNSなど取るに足りないものごとを表しているのだそうです。
前作のエッセンシャル思考は「何を」やるかを教える一冊でしたが、エフォートレス思考は「どのように」やるかを極める技術なのだと述べられています。
あなたにとって、本当に大切なものは何でしょうか?
そのことを考える良いきっかけになると思います。
エフォートレスな精神とは?
それでは、エフォートレス思考を身につけるためにはどのような心構えでいれば良いのか?
本書によれば、4つのポイントがあって、
1場を準備する
2体の力を抜く
3頭を落ち着ける
4心を解放する
この4つだと述べられています。
考えを整理する場所を準備しておくこと。
これは、寝室でもよいと思いますし、自分の部屋でもよいので体の力を抜いて頭を落ち着ける時間を持つこと。
瞑想とかマインドフルネスのような取り組みに近いかもしれません。
1〜3まではなんとなくわかるのですが、4の「心を解放する」は具体的に何をするのか。
本書で何に目を向けるか?について述べられています。
足りないものに目を向けると、今あるものが見えなくなる。
一方、
今あるものに目を向ければ、足りないものが手に入る。
要は、今あるものを起点に考えていくことが大切なのだと述べられています。
その上で、「やらないことを最大限に増やす」ことを徹底的に考えるということ。
これは、最終的な目標が何であれ、価値を生みだすステップだけに集中すべきだということなのだそうです。。
確かに、本質的でないステップを取り除けば、そのぶん本質的なことに使える時間やエネルギー、脳のリソースが増えますね。
自分に徹底的に向き合うことで、エッセンシャルなことだけに集中して取り組むことができるということ。その結果、エフォートレスに物事に取り組めるということですね。
知識の木を育てる。
では、エッセンシャルかつエフォートレスな思考で行動を移す際の前提となるのは、良質なインプット。
インプットをする上で大切なことは何か?
テスラを率いるイーロン・マスクはどうやって複雑な新しい分野をすばやく脳にインプットしたのだろうか。
イーロン・マスクはこう答えたのだそうです。
「知識を一種の意味の木として捉えることが重要です。そして枝葉・詳細を見る前に、まず幹や大きな枝、つまり土台となる原理を理解しておくんです。そうしないと枝葉を繋ぎとめるものがありませんから」
知識の基礎がしっかりしていれば、そこに新たな情報を追加することは簡単だと述べられています。
知識はチャンスの扉を開き、自分だけのユニークな知識は、永続的なチャンスを与えてくれる。
独自の知識を得るには、時間と努力が必要。
だが、一度投資さえすれば、一生にわたってチャンスを引き寄せることができる。
このチャンスを掴むためには知識の木を育て続けること。
それもすぐに芽が出なかったとしても、辛抱強くコツコツ続けること。
それができるかできないかで人生で成し得ることは大きく変わるということなのでしょうね。
最後に本書で一番感銘を受けた内容についてご紹介します。
私が学んだのは、選択の大切さだ。
あなたの人生に何が起こったとしても、苦痛や悲しみがどんなに大きかったとしても。
いま何をすべきかを選択するあなたの力に比べれば、それらはまったく瑣末なことだ。