デジタルとAIの未来を語る

デジタルとAIの未来を語る

今後、どのような未来が来るのか。そしてどのようなアクションを取れば良いのか。

本書はそのヒントになるかもしれません。

台湾のITの天才と言われているオードリー・タン氏の書籍「デジタルとAIの未来を語る」を読みました。

公共の価値を生み出す。

競争原理を捨てて、公共の価値を生み出すこと。

機械にできることは機械に任せて、「自分はより良い公共の価値を生み出すんだ」という考え方に変えることが重要なのだと述べられています。

ソクラテス式問答法による無知を知る。

対話を重ね、相手の答えに含まれる矛盾を指摘させ、相手に無知を自覚させることにより、真理の認識に導く方法。

重要なのは、誰からも概念を植え付けられるなという概念。

オードリー・タン氏はこのような対話を続けてこられたのだそうです。

そして、あなたに子供がいる場合。

子供の探究心を抑えつけてはいけないと述べられています。

大切なのは、子供の関心がどこにあるかを大人が理解すること。

興味や関心が見つからないのに、大学に進学してもまったく意味はないのだそうです。

どこから考えるべきか。

自分が何をしたいかではなく、人々が何を望んでいるかを考えること。

インターネットは少数者の声を掬い上げる重要なツールであると述べられています。

そして、誰も置き去りにしないという概念。

それを、インクルージョンと言うのだそうです。

ポイントは、どこが不足しているかを考え、快適になる部分から変えていくこと。

これからの3つのキーワードがあると述べられています。

それは、

持続可能な発展

イノベーション

インクルージョン

そして、これから考える課題が見つかったら、様々な学習ツールを利用して学ぶこと、生涯にわたる学習能力が重要になると述べられています。

社会的な問題を解決する基礎となるコンピューター思考。

ツールを利用して、物事を見る方法や複雑な問題を分析する方法を訓練すること。

それが複数の人と共同で問題を解決するための基礎となるのだと言います。

デジタル社会で求められる3つの素養

自発性

相互理解

共好

自問自答してみてください。

「こんな不正義が二度と起こらないために、私は社会に対して何ができるだろうか」 と。

この問いを、怒りに対して抱き続けることで、怒りは建設的なエネルギーとなります。

そうすれば、誰かを攻撃したり何かを非難したりせずに、前向きな新しい未来の原型を作る道にとまることができます。

この世界は完璧ではありません。欠陥や問題点を見つけ、それに対して真摯に取り組むことこそが、今私たちがここに存在している理由なのです。

Thinking Point

まずは、無知であることを知ること。そこから自分の問いを立てて真摯に取り組むこと。