マッピング思考
判断の精度を高めたい。
そのように考える方は、多いのではないでしょうか。
バイアスのワナから抜け出し、判断の精度・確度を上げる。
今回は、ジュリア・ガレフさんの書籍「マッピング思考」を読みました。
マッピング思考とは?
物事を〝こうあってほしい〟という視点ではなく、まるで地図を描くように〝俯瞰的に〟とらえようとする考え方。
これがマッピング思考。
マッピング思考には、3つのポイントがあるのだそうです。
①「自己都合」で世界を見てはいけない
②物事をクリアに見る具体的な手法を実践する
③前向きな「心の安定」を手に入れる
人は他人とのかかわりあいのなかで、自分に都合のいい物語をつくっている。
そして、その物語を客観的な事実であるかのように感じがちであると述べられています。
行動を起こすために必要なこと。
行動を起こすのは簡単ではない。
なぜなら、「目先の見返り」は、実際以上においしく感じるからである。
私たちが、やらなければならないことをつい先延ばしにしてしまう原因は、「現在バイアス」と呼ばれる認知バイアスが関わっている。
マッピング思考ができていることの唯一の証になるのは、「行動」である。
その行動のものさしは5つ。
①「相手の方が正しい」ときはそれを伝える
②批判を素直に受け止められる
③自分の間違いを証明できる
④情報が偏らないための工夫をしている
⑤「正当な批判」を認めることができる
思考実験が示すのは「動機が変われば考えも変わる」こと。
自分の直感的な判断は「自分に都合よくつくられた偶然の産物」である。
人が過信してしまうのは「確信を得たいという欲求」があるからだ。人は思っているよりも「あいまい」である。
思考実験のポイントは「人の考えは、絶対的なものではない」という認識を持てるようになること。
視点の違いや問いの立て方次第で変わりうる。
マッピングするための視点の持ち方。
地図を描くように、視点を大きく、高く持つこと。
このためには新しい習慣が必要。
新たな習慣を持つために必要なこと。
①なにかを判断するときは、自分の判断に影響を与えているのはどんなバイアスなのかを自問自答する。
②何かを断定的に主張している自分に気づいたら、本当の確信度はどれくらいかを自問してみる。
③少しでもアップデートできる機会はないか探す。
この視点は非常に大切ですね。
人間は完璧ではない。しかし、人間が不完全であることに不満を抱くのではなく、自分たちがこれまでに成し遂げてきたことを誇りに思っていい。思考を選びさえすれば、私たちはさらに成長することができるのだから。