日本進化論
今後、日本はどのような未来をたどるのでしょうか。
将来を予測することはとても難しいですが、どのように進化していくべきかを考えておくことは大事なことだと考えます。
今回は、落合陽一さんの新書「日本進化論」を読みました。
帯には「人口減少社会は、市場稀なるチャンスだ!」という言葉。
人口減少はネガティブな印象を持つことが多いですが、本書では人口減少すらポジティブに捉えているようです。
限界費用ゼロ化
本書では、テクノロジーが進化していくことで「限界費用ゼロ化」が起きると述べられています。
つまり、生活するために必要なコストが極限まで小さくなってやがてゼロになるのだと言います。
この限界費用ゼロ化には3つのポイントがあり、
1.仕事のAI化
2.事業のプラットフォーム化
3.インフラの再活用
といった点にあるのだと述べられています。
1.については言わずもがなですね。
人がやっていた作業ベースの仕事はすべてAIに置き換わる。
AIに置き換わることで、人は作業から解放されます。
2.はGAFAのようなプラットフォームが他にもたくさん出てくるということでしょう。
あらゆる事業がプラットフォームになれば、非効率なものは極限まで効率化されコストも下がるということでしょう。
3.は今まで活用していたインフラも使えるものうまく活用していこうという工夫や、シェアリングの考え方にも近いものがあるのではないかと考えます。
子育ての課題
待機児童など、子育てに関わる課題を抱えている人は多いかと思います。
人口減少時代に入る日本にとって、子育てしやすい環境の整備は喫緊の課題だと言えるでしょう。
それでは、若年層の「子育てのしづらさ」はどこから生まれるのでしょうか?
一概に言えませんが、昔と違い地域のコミュニティが希薄になったため、自分たちだけで子育てを完結させなければならないという点が1つ挙げられそうです。
本書によれば、必要なのは新しい信頼関係に基づいた子育て支援だと言えます。
手が空いている人材に子供の面倒をみてもらえる仕組みを作る。
隣人と共同で子育てに携われるコミュニティの再構築のようなことができれば、子育ての課題を解決する一助になりそうです。