最高の結果を出すKPIマネジメント

最高の結果を出すKPIマネジメント

KPIという言葉。

みなさまの職場では使われていますか?

KPIは、Key Performance Indicator のことで、日本語であれば重要業績評価指標という言葉で置き換えることができます。

成果を上げるためには、この「KPI」をいかに適切に設定し、実行するかが重要だと言われています。

今回は、中尾隆一郎さんの書籍「最高の結果を出すKPIマネジメント」を読みました。

中尾さんはリクルートグループでKPI講座を約11年講師として勤め上げられた方のようです。

では、このKPIをマネジメントするコツは一体なんなのでしょう。

KPIマネジメントとは何か?

本書によると、KPIマネジメントとは以下の3点を「関係者全員で共有・実行・改善し続けること」だと述べられています。

①現在の事業にとって最重要プロセスを明確にし=CSF

②それを同程度実行すると=KPI

③事業計画が達成できるのか=KGI

そして単に事業を数字でみること、たくさんの数字を管理することはKPIマネジメントではないという点が重要。

KPIをマネジメントする上での最大のポイントは、事業をただ「数字」で見るだけではなく、『「事業成功」の「鍵」を「数値目標」として見ること』なのだそうです。

KPI悪化時の対応策には何があるのか?

では、マネジメントしていたKPIが良くなる時は良いのですが、悪くなった場合。

どうすれば良いのでしょうか?

一般的には下記4つの方法があるのだそうです。

①さらに資金を投入する

②さらに人を投入する

③両方やる

④現有戦力のままやる(何も変えない)

これはこれで大切なのですが、さらに大事なのが、事前に関係者と『決めておく項目』があるという点です。

例えば、

①いつ(時期)

②KPIがどれくらい悪くなったら(程度)

③どうするのか(施策)

④最終判断者(決裁者)

ここを事前にクリアにしておけば、判断するタイミングを逃すことがありません。

KPIは信号である。

KPIマネジメントは最も重要な数値だけに絞ってマネジメントすること。

KPIは「信号」だから1つ。

見るべき信号がたくさんあったらどうなってしまうのか。

「青」はこのまま進んで大丈夫。

「黄」は注意する。あるいは停まる。

「赤」は停まる。

そして交差点に入る前に分かる必要があるので、「先行指標」であることが重要であると。

そして、振り返ることが大事であると述べられています。例えば、振り返りの会議を設ける等。

なぜなら、振り返りをしない組織には「知恵」が残らないからだそうです。

最後にKPIを使って強い組織を作るコツについて触れられていたので紹介しておきます。

変化が激しい時代、一部の本部人材が判断するよりも、現場で適切な判断ができた方が圧倒的に強い組織となります。その意味でも、KPIマネジメントを全従業員に展開し、これをすべての判断にするのがお勧めです。

KPIの設定に困っている方にはおすすめの一冊です。

Thinking Point

KPIマネジメントの極意は、重要指標1つに絞り込むこと!そして見直すタイミングを合意しておくこと!それが、現場で判断できる強い組織を作ることに繋がる!