新規事業の実践論
新年明けましておめでとうございます。
本年も本ブログをよろしくお願い致します。
さて、新年一発目は「新規事業の実践論」という書籍をご紹介します。
本書は、リクルートで1,500もの事業を立ち上げられた麻生要一さんという方が書かれた書籍です。
帯には『「社内起業」こそ、最高のキャリア戦略だ』との言葉が。
そして、本書の内容を実践すれば、「一生食える普遍的スキルが身につく」のだとか。
一体、どのような内容なのでしょうか。
新規事業開発とは何か?
そもそも、新規事業開発とは何なのでしょうか?
本書によれば、新規事業開発とは、
「自分の頭で考えたことに、自分で顧客を見つけて、自分で商売にする」
業務であると定義されています。
そして、新規事業開発業務で身につくスキルだけは、時代がどんなに変化しようと必ず生き続けると断言されています。
ポータブルスキルでもあると言うのです。
社内起業家に覚醒するにはどうすれば良いのか?
社内起業家は初めから資質があったのではなく、後天的に覚醒することが圧倒的に多いのだそうです。
社内起業家へと覚醒するには、WILL(意志)が必要。
WILLを作るためには、
誰の、どんな課題を → 取り組む領域の明確さ
なぜあなたが解決するのか? → 使命感・圧倒的当事者意識
ということを明確にしていくことが必要なのだそうです。
その上で、WILLの元となる人を原体験化に導くには、「ゲンバ」と「ホンバ」に行く事が大事だと述べられています。
結局、やりたいことがないというのは、単に「見てないし、知らない」だけだとバッサリ述べられています。
創業チームに必要な要素。
最適な創業チームは3人以下が良いのだそうです。
その理由は、コミュニケーションスピードを阻害する最大の要素が「人間関係の複雑さ」であり、これがあるとスピードが劇的に落ちてしまうため。
そして、創業チームには3つの力が必要であると述べられています。
1.Network
必要なのは、自分とは異なる異分野・異業種の人たちとゼロから人間関係を構築する力
2.Execution
あらゆる業務を、圧倒的に実行し、やりきる力
3.Knowledge
深く広い知識と教養を継続的に身につけていく力
どれも重要な要素だと思いますが、私は特に2の「やりきる力」すなわち「諦めない力」が大事だと感じました。
新規事業開発の仕事の進め方。
既存事業では疑う余地もないほと正しい仕事の進め方が、新規事業開発の立ち上げ期においては、1つたりともやってはいけないと述べられていました。
「確認・事例・調査・会議・資料・社内・上司・先輩・競合」は、すべてやってはいけない。
これには驚きました。
私自身、今も新規事業開発に取り組んでいますが上記すべてに取り組んでいるからです。
本書によれば、新規事業の立ち上げ機に登場するべき単語は「仮説」と「顧客」
「仮説を顧客に持っていき、修正する」のサイクルをひたすら回す。
この点に尽きるのだそうです。
経営陣だろうが、百戦錬磨の投資家だろうが、立ち上がってもいない新規事業を「正しく評価する」なんて芸当はできない。新規事業の価値を正しく評価できる、世界で唯一の存在は顧客です。
究極の顧客視点を持つことが必要だということがよく理解できました。
新規事業に携わるすべての人に読んでもらいたい良書です。