アフターデジタル
データは現代の石油。
そのように言われて久しいです。
ビックデータを如何にして自社のビジネスに取り入れているか。
みなさんも課題になっているのではないでしょうか。
今回は、藤井保文さん、尾原和啓さんの共著「アフターデジタル」を読みました。
データの扱い方について、学んでいければと思います。
バリューチェーンからバリュージャーニーへ。
これからの時代は、顧客接点をデータを多く持ち、それをエクスペリエンスの良さに還元するという新たな改善ループをいかに高速で回せるかということがポイント。
データを活用することで、買い手と売り手にとってどんなメリットがあるのか?
これを意識して組み立てていくことが大切。
例えば、中国の平安(ピンアン)保険という保険会社は、グッドドクターアプリというサービスを展開されています。
このアプリには重要な3つの機能があるそうです。
①アプリ上で開業医に無料で問診できる機能
②アプリでの病院予約機能
③ユーザーが歩くだけでたまるポイントシステム
秀逸なのは、ユーザーは1日が終わる前に1度アプリを開き、歩いた分を換金するというボタンを押さないと、歩数がリセットされてしまう仕組み。そのため必ず1日1回アプリを開くのだと言います。
すぐに売り上げにつなげるのではなく、平安保険を好きになってもらい、ずっと寄り添うことを重視されているのだそうです。
行動データは最強の営業ツール。
今は、オンラインがオフラインを侵食して溶け込み、ユーザーのあらゆる行動データが1つひとつ取得できる時代。
リアルチャネルにはより高い体験価値や感情価値が求められ、十分に強みを発揮すべきポイントになるのだと言います。
OMO(Online Mergers with Offline)は、アフターデジタル時代における成功企業が共通で持っている思考法なのだそうです。
そして、既にオフラインとオンラインは既に溶け合って違いはなくなりつつあると考えるのが当たり前。
顧客は、その時もっとも便利な方法で買いたいだけなので、企業は様々な選択肢を提供することが大事になってくる。
とにかくユーザー起点の思考法が大切なのだと言います。
1.チャネルの自由な行き来
2.データをUXとプロダクトに返すこと
3.リアルも含めた高速改善
単なる顧客属性の情報だと価値がないのだと言います。
属性データは、そこに普段の行動データがつながって初めて意味あるデータ、価値あるデータになる。
最初にやらなければならないのは、オンラインとオフラインを分けて考えることから脱却すること。
最後に、最もポイントだと感じた内容をご紹介いたします。
最適なタイミングで、ユーザーに対して日本らしい「人の手厚い個別対応や心遣い」を補うことができれば、私たちは「世界最高の良い体験」を提供できるようになるでしょう。
何のデータを集めて、どのように活かすか。そこの設計次第で、ユーザーの受け止め方は全然変わるということですね。