ハートドリブン
今の時代は「目に見えないもの」ほどこそ、大事な時代だと言われています。
ハートドリブン、それは「目に見えないものを大切にする力」なのだそうです。
今回は、塩田元規さんの書籍「ハートドリブン」を読みました。
帯には「魂を進化させるとあなたはもっと輝く」との言葉。
どのような内容なのでしょうか。
自分の感情を丁寧に扱う。
今や、合理的に正解を出せる時代は終わり、これから必要なのは「感情」であると述べられています。
そして、その感情を丁寧に扱うことが必要。
例えば、大人になって忘れかけてしまった子供心や好奇心が価値になる時代。
これから、1人ひとりが自分らしくハートに従って生きる時代がやってくるのだそうです。
ダイバーシティと言われるように、多用な生き方をお互いに認め合うからこそ、みんなの人生がカラフルに輝く。
これを「ハートドリブン」と定義されています。
見えないもの=感情価値の時代。
これからは、便利だから商品が売れるという機能的価値が中心だった時代ではないと述べられています。
精神的、感情的な満足に価値の源泉が移っていくのだそうです。
見えない感情的な価値(=感情価値)がどんどん高まっていく時代。
感情価値の高まりは、顧客をファンに変えていく力があるのだとか。
「人の心を動かす素晴らしい体験を提供して、一人ひとりの人生を豊かに色づけていくこと」
これが塩田さんの会社のミッションなのだそうです。
このようなことが、スッと伝わる言葉ができること自体が本当に素晴らしいですね。
そして、時代が変わった今は、正解は一人ひとり違うからこそ、自分自身の中の答えが大切になると説かれています。
外に正解を探しに行くのではなく、自分の内側にある正解に向き合うこと。
「感情を丁寧に扱うこと」
それこそが、人生を輝かせる鍵であると述べられています。
感情を丁寧に扱うと、自分の内側が成長・進化していく。魂の進化。
世界に起こっている3つの変化。
今、世界では3つの変化が起こっていると言われています。
1.便利さ(機能的価値)の時代から、心“感情価値”の時代へ
2.画一的な価値観から、多様な価値観を認め合う時代へ
3.透明性の加速。DoingからBeingの時代へ
この中で、3.のDoingは行っていること、事業、サービス。Beingは自分たち、組織やチームのあり方。
全てが透けて見える時代だからこそ、事業だけでなく、企業のあり方(=Doing)まで一貫性があることが、すごく大切なのだそうです。
非常にカッコいいですね。
何を大事にすべきかという話なのですが、ハートドリブンの一貫した考え方を持つことで、個、組織はもっと強くなれますし、
特に経営者やマネージャークラスの方には必須の力なのではないでしょうか。
機能的な差別化の前に、思想の差別化、意義・信念への共感、それが最初にあるべきだと。
いわゆるストーリーの話なのでしょうけど、ここが確固たるものにできれば、競争に巻き込まれずに済むのかもしれませんね。
色々と考えさせられる良書です。