Sales is
営業の仕事をされている方は、本書をぜひお読みいただくことをお勧めします。
今回は、セールスエバンジェリストとして営業のナレッジを各社に展開されていらっしゃる今井晶也さんの書籍「Sales is」を読みました。
本書がテーマにしているのは、副題にもある「科学的に成果をコントロールする営業術」。
10年以上も前に、私が営業していた頃は、いわゆるDDK(=努力、度胸、根性)こそが、
営業の仕事に求められてきたことでした。
SalesforceのようなSaaSのSFAツールの活用一般的になり、営業の進め方そのものがより体型的になってきたと感じます。
本書は営業の仕組みという点はもちろんですが、何に重きを置いて活動をすべきかどうかがよくわかりました。
買わない理由を掴め。
重要なのは「売れた理由」ではなく「買わない理由」であると述べられています。
それは、なぜか?
なぜなら、別のお客様に営業しても再び障害になることがあるからなのだそうです。
提案型の高単価商材(無形商材)は、お客様の82%は商品を「買わない」というデータが示されています。
故に、買わない理由を記録に残すことが非常に大事だと説かれています。
売れる営業になるための10ルール。
売れる営業が大切にしている10つのルールがあるのだそうです。
それは、
①商品の強みや特徴を「売り込まない」
商品を必要とする価値は、お客様によって異なる。
つまり顧客の課題に紐づけることが必須であると。
イシュードリブンとはよく言いますが、確かにここが繋がらなければ全く刺さらないということになりかねませんね。
②お客様を「主語」にして行動する
③営業主導で「課題を見つける」
④社内営業を重視する
⑤ブランドというタスキを繋ぐ
⑥信頼してもらう前に信用を目指す
⑦第一印象をコントロールする
⑧行動量は常にトップギアに設定する
⑨会える人ではなく会うべき人と商談する
⑩目の前の失注は金脈だと考える
それぞれの詳細については書籍に詳述されているので、お読みいただければと思います。
全部重要なのですが、個人的には、「②お客様を「主語」にして行動する」ということが中でも特に重要だと考えます。
なぜなら、ここを誤ってしまうと、全く次のステップに進まなくなることが懸念されるためです。
いかに、お客様の立場で、お客様の目線で、お客様の行動をイメージして進められるか。
ここを徹底的に磨くことが、提案内容を一段上のレベルに引き上げるのに必要なことではないでしょうか。
次世代の営業職に求められる資質もわかると思います。
営業で成果を求められている人は読んでおくべき一冊でしょう。