転職の思考法
「このまま今の会社にいてもいいだろうか?」
このように考えたことがある方は、多いのではないでしょうか?
今回は、話題書になっていた北野唯我さんの書籍「転職の思考学」を読みました。
帯には「一生食えて、心から納得のいく仕事を見つける方法」との言葉が。
今の時代は、たとえ大企業であっても必ずしも安泰ではない時代。
そのような時代に必要な思考法とは一体なんなのでしょうか。
「一生食える」を確保する4つのステップ
一生食えるようにするためには4つのステップがあるのだそうです。
1.自分の「マーケットバリュー」を測る
2.今の仕事の「寿命」を知る
3.強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする
4.伸びる市場の中から、ベストな会社を見極める
特に1は「今いる業界が伸びているのか?」というのがとても重要な軸なのだそうです。
例えるのであれば、上りエスカレーターなのか、下りエスカレーターなのか?
この点を見極めることで将来の自分自身の価値も大きく変わるのだそうです。
何を大切にするのか?
働くために、一体何を大切にすべきなのでしょうか?
本書によれば、働く人にとって「自分の会社の商品やサービスに誇りを持てるかどうか」はとても重要だと述べられています。
楽しくない仕事をする人間は、結局会社に金に買われているのだと。
そしてこの「買われている」は、「飼われている」という風に言い換えることができるのではないでしょうか?
自分の人生を大切にするために「やりたいことをやれ!」
このようにもよく言われますよね。
でも、ほとんどの人に、『「やりたいこと」なんて必要ない』と断言されています。
人には2タイプあると述べられています。
1.to do(コト)に重きをおく人間
これは、何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っているタイプ。
起業家や経営者の方はこのタイプが多いのではないでしょうか。
2.Being(状態)に重きを置く人間
どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視するタイプ。
状態とは、
①自分の状態:主人公は適切な強さか。主人公は信頼できるか?
②環境の状態:緊張と緩和のバランスは心地よい状態か?
そして、本書によれば「99%の人間はBeing型」なのだそうです。
だから、「心からやりたいこと」がなくても悲観する必要は全くないと述べられています。
自分に「ラベル」を貼り、コモディティから脱出せよ!
自分自身のキャッチコピーを考えること。
これが代替えの効かない人材になるためのヒントなのだそうです。
「新規開拓の鬼」「既存ニーズの汲み取りエース」「プロジェクトのリスク掃除人」等
これからできるようになりたいことでもOKなので、なんでも良いからキャッチコピーを持ちましょう。
替えのきく存在から脱出したければ、自分の好きなこと、苦にならないことを「ラベル」にすることが大事なのだそうです。
最後に一番グッときたフレーズをご紹介しておきます。
選択が失敗かどうかは、あくまで事後的にしかわからない。だからこそ、失敗につながる唯一の条件は「覚悟を決めるべきときに覚悟をきめられないこと」である。
本当にその通りですね。
転職に限らず、決断に迷われている方には参考になることが多い良書です。