モチベーション革命
何かに取り組む際に避けて通れない「モチベーション」
今回は、尾原和啓さんの書籍「モチベーション革命」を読みました。
モチベーションを理解するためのポイントをつかみたいと思います。
幸せには5種類ある。
マーティン・セリグマンによると幸せには5種類あるのだと言います。
「達成」
「快楽」
「良好な人間関係」
「意味合い」
「没頭」
この中で、団塊の世代以前は「達成」「快楽」を強く欲した。
一方で、今の若い世代、「乾けない世代」は、うしろの3つ「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」を重視するのだと言います。
だから、身体的、心理的、社会的な快楽を味わうことのためだけに、一心不乱に頑張ることができない。
「自分が頑張る意味が持てるもの」に「自分が好きな人たち」と「とことんハマる」ことを重要視してるのだと言います。
すなわち、金銭的な物理的な報酬とは関係なく「自分の好き」を追求すること。
例えば、出世するために残業する気はおこらないけど、好きな友達と、お気に入りのアイドルのライブを助けるボランティアスタッフなら、朝まで働ける。
仕事よりも、個人や自由人との時間が大事だと考えるのだと言います。
何気ない作業のなかにも「今、自分がこの作業をやっている意味」を見出せないと、とたんにやる気が起きなくなる。
そんな新しいモチベーションを持つ「乾けない世代」が、これからは世の中の中心になってくるのだと述べられています。
これからのビジネスは、プロデューサーの時代へ。
すでに世の中に必要最低限のものは溢れている。
だからこそ、今は単に作って提供するのではなく、「どう遊ぶか」まで提案してあげる必要があるのだと言います。
相手の潜在的な欲求を見つけ出して、体験をプロデュースしていくのが、これからの仕事であると。
今はユーザーの潜在的な欲求や、購入意欲のツボである「インサイト(新しい視点)」を救い上げる時代。
インサイト(消費者の潜在的な欲求)を発見し、提案する。
偏愛こそが人間の価値になる。
非効率な「好き」こそが次の産業。
人工知能にも代替不可能なもの・・・それは嗜好性。
「私は誰になんと言われても、これが好きだという」ものは何か。
嗜好性は非効率。
人の嗜好とは、無駄なものによって塗り固められている。
日本は、嗜好性、偏愛によって生み出されてきたコンテンツがたくさんある。
ソニー、任天堂、スタジオジブリ、ニコ動、カラオケ・・・
これらは、1人の人間が自らの偏愛を追求して生まれたエンターテイメントなのだと言います。
これからは、
「他人から見れば非効率かもしれないけれど、私はどうしてもこれをやりたい」という偏愛ともとれる嗜好性を、個人がどれだけ大事に育て、それをビジネスに変えていけるかが資本になると。
東大の松尾教授曰く、
昔の資本は筋肉 → 肉体労働を集約できることが強かった → 蒸気機関の発明で追いやられる
今の資本は頭脳 → 頭脳は人工知能によって効率的な仕事に追いやられる
次の資本は非効率を産業としていく思考になっていく。
「自分が何を好むのかという情報はこれから価値になってくる」
グローバル、インターネットが世界を変える
自分の好きがない人間が価値を生み出しにくくなる時代。
好きに打ち込む姿も、きっと誰かが共感して応援してくれる。
好きなことに打ち込む熱量は、見ている人を元気にします。
これがAIやロボットであらゆる作業が効率化されていく中で、人に残された役割。
この変化の時代において間違いなく言えること。それは一見非効率に見える人間の「好き」を突き詰めて、その好きに共感するひとが、ありがとうとお金を払う。「偏愛、嗜好の循環」こそが、残っていくもの。